【レビュー】KARTSIMはリアル?最新カートシミュレーターを徹底レビュー

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KARTSIMで数百ラップを走破し、一通り機能を試した上でこのシミュレーターの良かった点と悪かった点をご紹介していきます。

レビューを通して「カートの挙動はリアル?」や「コスパは良い?」などの疑問にお答えします。

まだKARTSIMを導入がお済みでない方は下記の記事をご参照ください。

KARTSIMの良かった点

親ソフトがrFactor 2

KARTSIMは独立したソフトではなく、rFactor 2の有料MODです。

rFactor 2はプロのレーシングチームもシミュレータープログラムで使用する最高峰のドライビングシミュレーターの1つであるため、質の高さは保障されています。

ステアリング操舵角が調整可能

rFactor 2の機能である操舵角調整でよりリアルなカート環境を構築できます。

カートが収録される多くのシミュレーターは操舵角がリアルではありません。

実際カートは小さなコーナーであっても30°ほどしかステアリングを切りませんが、多くのシミュレーターはそれよりも操舵角が大きく、違和感がありました。

KARTSIMはrFactor 2の機能で操舵角を調整できるため、操作感は非常にリアルです。

タイヤの変形がリアル

コーナリング時のタイヤの変形による挙動がとてもリアルで上手く再現されています。

特に高速コーナーで捩れたタイヤが元の形に戻ろうとし、横にズレていくような挙動は実際のカートにもみられる現象です。

rFactor 2はタイヤモデルに力を入れており、KARTSIMでもその恩恵を受けているが故かもしれません。

AIの動きが良く、シングルプレイでも楽しめる

KARTSIMはAIの動きが自然であり、シングルプレイのレースでも楽しむことができます。

AIはブロッキングやオーバーテイクも積極的に行い、本物さながらのレースが上手く再現されています。

レースゲームやシミュレーターはAIの動きを犠牲にしているものが多く、コンピューターと戦っている感が強いものがほとんどですが、KARTSIMは高い評価ができそうです。

KARTSIMの悪かった点

カートの種類が少ない

KARTSIMは現在X30とレンタルカートの2種類のみの収録です。

またフレームは1種類のみであり、OTK系のM6のボディワークが採用されていますが、ライセンスは取得しておらず、KARTSIM専用のカラーリングが施されています。

見た目もリアル思考の方には、少し物足りないかもしれません。

ブレーキに違和感

ブレーキング時のマシンの動きは少し違和感があります。

カートは基本的にリアに1つだけブレーキが付いている機構であり、KARTSIMのX30・レンタルカートもそれに該当します。

しかし、挙動としてはあたかもフロントにブレーキが付いているのではないかと思わせるような動きをするときがあります。

フルブレーキング時は、リアのロックによるスライドが上手く再現されていますが、ジェントルブレーキの際は少し違和感を覚えます。

rFactor 2は4輪がメインのシミュレーターであるため、そのあたりの再現が難しいのかもしれません。

セッティングの幅が狭い

KARTSIMはセッティングの幅が非常に狭いです。

セッティング項目はrFactor 2の4輪各車と共通しているため、タイヤ空気圧や車高調整など基本的なセットは変更できますが、カート特有の細かなセッティング変更はできません。

すべて揃えると価格が高い

前述しているようにKARTSIMはrFactor 2の有料MODであるため、全て1から揃えるとなるとコスパが良いとは言えません。

現在STEAMではrFactor 2が3,350円、KARTSIMが2,317円(2020.5.16現在 変動あり)で販売されています。

また、KARTSIMのパックには3つのコースしか収録されておらず、追加のトラックパックは1,703円です。

すべて揃えると、7,370円です。

カート以外にもrFactor 2を楽しむ方には比較的割安ですが、カート専用のシミュレーターとして一式すべて揃えるとなるとコスパが悪いと言えます。

総評

KARTSIMは良くも悪くもrFactor 2の良し悪しに左右されているようでした。

気になる挙動ですが、全体的にはとてもリアルに近い動きだと思います。

しかし、ブレーキについては違和感を感じるポイントがあり、そこは少し残念です。

また、カートの種類は実質X30+OTKという実質1種類のみなので、リアル思考の方は、今後リバリーなどのリリースを待ちましょう。

rFactor 2は2013年にリリースされたソフトですが、未だに進化を続けています。

レーザースキャンでローディングしたコースが実装されるなど、様々なアップデートがあるため、KARTSIMの今後も非常に期待できます。

今はまだ値段に見合わないバリエーションの少なさですが、今後間違いなく成長する優良MODと言えそうです。

rFactor 2をお持ちの方や4輪のシミュレーターも興味のある方は、KARTSIMをおすすめできます。

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