ライン取り応用編|レコードラインをマスターして複雑なコーナーを攻略!

カート初心者

サーキットはヘアピンや直角コーナーのような単純なコーナーだけではなく、複雑な形状や連続コーナーなどが多く存在します。

セオリーが通用しない各コーナーを攻略してライン取りをマスターできれば、初見のコースであっても高タイムを期待できます。

本記事は、複雑なコーナーのライン取りを理論的に学んでいきます。

様々なコーナーを攻略してライン取り能力を養っていただければ幸いです。

また、ライン取りの基礎やメカニズムを理解していない方は、下記記事を読んでから本記事でトレーニングすることをおすすめします。

はじめに

今回のライン取り演習では走行ラインのみに焦点を当てており、限界コーナリング速度が高く、比較的短距離で走行できることを重視します。

したがって、コーナーのバンクや路面の凹凸、ラバーグリップは考えません。

同形のコーナーであっても上記の条件によってラインの多少のずれが生じることがありますのでご注意ください。

連続コーナー

ダブルヘアピン①

ライン取りの基礎でご紹介したヘアピンが連続するダブルヘアピンです。

このコーナーはセオリーのアウト・イン・アウトを組み合わせることで攻略できます。

レコードラインは上記のとおりです。

1つ目のヘアピンをアウト・イン・アウトで立ち上り、2つ目のヘアピンをアウトから進入できるようにコースの端から端まで横断するようなラインを走行します。

ダブルヘアピン②

それでは、上記のようなコーナー間の距離が短いダブルヘアピンはどのように攻略することができるでしょうか。

ダブルヘアピン①のようにアウト・イン・アウトを組み合わせると上記のようになります。

ヘアピン自体の限界コーナリングスピードはダブルヘアピン①と同値にできそうですが、コーナー間の横断で走行距離が増してしまっています。

また、横断の際に発生した切り替えしによる疑似的なダブルヘアピンの形成でスピードも失っているため、レコードラインとは言えそうにありません。

上記のライン取りがレコードラインです。

アウト・イン・ミドル→ミドル・イン・アウトのラインを走行することで、コーナー間の無駄な動きを無くすことができます。

このように、連続するコーナー間の距離が短い場合は、1つ目のコーナーの出口を小さく回ることでスムーズなコーナリングが可能です。

同様の例をもう少し見てみましょう。

S字コーナー

S字もダブルヘアピン②と考え方は同様です。

3つ連続するコーナーでは2つ目のコーナーでミドル・ミドル・ミドルを用います。

例えば5つ連続する場合、2,3,4つ目のコーナーでミドル・ミドル・ミドルを用いれば自然なライン取りが可能です。

このように、3つ以上の連続するコーナーでは、最初と最後以外はミドル・ミドル・ミドルで走行するようにしましょう。

複合コーナー

連続コーナーは左右のコーナーが交互に連続するのに対して、複合コーナーは左右の一方が連続するコーナーを指します。

等しいRの複合コーナー

まずは、連続する2つのコーナーのRが等しいタイプの複合コーナーです。

90°コーナーが連続しますがコーナー間が短く、アウト・イン・アウトを各コーナーに用いることは出来なそうです。

この場合のレコードラインは上記のとおりです。

複合コーナーで重要なのは、上記のように2つのコーナーを1つのコーナーとして考えることです。

90°のコーナーが2つ連なっていますが、このコーナー間であれば1つのヘアピンとして捉えます。

つまり、アウト・イン・ミドル→ミドル・イン・アウトでコーナリングしているようですが、実際にはアウト・イン・アウトでヘアピンをコーナリングしているのと等しいです。

もちろん、上記のようなコーナー間の長い複合コーナーではアウト・イン・アウト→アウト・イン・アウトです。

複合コーナーも連続コーナーと同様に、コーナー間が長い場合にはアウト・イン・アウトを用います。

なぜなら、限界コーナリング速度を高めるためです。

ライン取りの基礎でもご紹介したように、走行ラインのRを大きく取るほど、限界コーナリング速度は高まります。

したがって、アウト・イン・アウトのラインを自然に描ける場合は、積極的に用いることが大切です。

異なるRの複合コーナー

次いで異なるRの複合コーナーを攻略します。

上記のコーナーは先に進むほどRが小さくなる複雑な形状です。

レコードラインは下記のようになります。

等しいRの複合コーナーと同様に、こちらも1つのコーナーであると捉えます。

同時に、最もRの小さい縁石部分でアウト・イン・アウトで走れる走行ラインを考えます。

つまり、このようなRが小さくなっていくようなコーナーを攻略するためには、最も小さいRの部分から逆算して走行ラインを設計することが重要です。

また、縁石部分までの大きなR部分では自然なラインを維持しつつ、なるべく短距離で走行することを意識します。

上記のようにコーナー進入のRが最も小さく、出口に向かって徐々にRが大きくなる場合も意識することは同様です。

最も小さいR部分をアウト・イン・アウトで走行し、他は距離を意識します。

ライン取り応用編の復習

・アウト・イン・アウトが最優先。
・連続するコーナー間が短い場合、積極的にミドルを使う。
・複合コーナーは1つのコーナーとして考える。
・異なるRの複合は最小Rの部分から逆算して走行ラインを描く。

まとめ

いかがでしたか。

今回は複雑なコーナーのライン取りの演習でした。

特にカートコースはテクニカルなセクションを設けている場合が多く、複雑なコーナーに直面する機会が多いです。

したがって、今回のトレーニングを通して感覚的ではなく理論的にライン取りを学ぶことで、そのような際にシンプルに考えることが可能です。

すると、ライン取りがスムーズになりタイムアップも期待できます。

また、下記記事にて更なるタイムアップを図れるライン取りもご紹介しています。

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以上、ライン取り応用編のご紹介でした。

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