オーバーテイクのやり方とコツ これが出来ないとレースで優勝できません。

カート初心者

レース中のオーバーテイク(追い抜き)は最も重要なドライビングテクニックの1つです。

いかにスムーズにオーバーテイクできるかでレースの順位が大きく異なります。

特に初心者の方は、前を走る車両が自分より遅くても中々追い越せず、遅い車両に付き合ってしまうもったいないシーンがよく見られます。

今回は、そんなオーバーテイクを苦手とする方に向けて、コツと考え方をご紹介します。

オーバーテイクの重要性

レース中にオーバーテイクが必要なシーンは幾度となく訪れます。

先頭で逃げ切るレースは例外ですが、毎度そのような展開になることはまずありません。

特に、カートレースは順位の変動が激しく、優勝するためにはスムーズに相手をパスしていく必要があります。

したがって、オーバーテイクは必須スキルであり、いかに上手くオーバーテイクできるかがレースの勝敗を大きく分けます。

オーバーテイクポイント

サーキットにはオーバーテイクのしやすいポイントとそうでないポイントがあり、その前者をオーバーテイクポイントと呼びます。

全サーキットに共通して長いストレートと強いブレーキをかけるポイントは、オーバーテイクポイントになり得ます。

今回はその2つのポイントでのオーバーテイクのコツをご紹介します。

ストレートでのオーバーテイク

長いストレートでのオーバーテイクは、比較的容易に行えます。

ストレート後のコーナーまでに先方車両の横に並ぶことができれば、オーバーテイクすることが可能です。

また、タイムロスが少ないためレース中でも積極的に仕掛けていけます。

しかし、ストレートでオーバーテイクするためには対象車両と大きな速度差が必要です。

それでは、どのように前方車両と速度差を生み出すことができるでしょうか。

それはスリップストリーム立ち上がり重視のラインを利用することです。

スリップストリームを利用したオーバーテイク

スリップストリームを利用することで容易にストレートでオーバーテイクすることができます。

スリップストリームとは

スリップストリームとは、空気に当たりながら高速移動する物体の後方で気圧が下がり、空気の渦を生む現象です。

そして、発生する渦には吸引効果があります。

レースにおけるスリップストリームは、前方に車両がいることで渦の吸引効果や気圧低下による空気抵抗の低減が発生し、後方の車両の速度が高まるシーンです。

このスリップストリームを利用することで前方車両と速度差が生じ、ストレートでオーバーテイクすることができます。

オーバーテイクのやり方

スリップストリームの効果を得るためには、前方車両に連なる必要があります。

したがって、まずは前方車両の真後ろを走行します。

この際、前方車両とラインのずれがないように注意してください。

スピードが上がるにつれて前方車両に吸い込まれるように追いついていきます。

前方車両との感覚が接触するギリギリまで追いついたら一気にラインをズラします。

ズラす方向は次のコーナーに対してイン側です。

こうすることで、ストレート中に完全にオーバーテイクできなくても、次のコーナーでイン側を勝ち取れるため、自然とパスすることができます。

立ち上がり重視のラインを利用したオーバーテイク

立ち上がり重視のラインを利用することで前方車両と速度差を生み出すことが可能です。

立ち上がり重視のラインとは

立ち上がり重視のラインは下記記事で詳しく説明しています。

オーバーテイクのやり方

前方車両をオーバーテイクしたいストレートを設定し、その手前のコーナーで立ち上がり重視のラインを採用します。

前方車両よりも加速が優れる分、ストレートに優位性が生まれオーバーテイクが可能になります。

その後の手順は前述のスリップストリームを利用したオーバーテイク同様に、ギリギリまで真後ろを走行し、イン側にラインをズラせば完了です。

コーナーでのオーバーテイク

コーナーでのオーバーテイクはストレートと比べて多少難易度は上がり、リスクも伴いますが、マスターすることでオーバーテイクの幅を広げます。

また、前方車両と距離のある状態からも仕掛けられるため、バトル中は重宝します。

コーナーでのオーバーテイクはブレーキングが重要

コーナーでのオーバーテイクはブレーキング勝負と言われるほど、ブレーキが重要です。

オーバーテイクを仕掛ける際は、前方車両よりもブレーキのタイミングを遅らせることで横に並び、コーナーでパスします。

したがって、タイミングを遅れさせるほど射程距離は伸びます。

オーバーテイクのやり方

まず、ストレートでのオーバーテイク同様に前方車両の後ろを走行します。

仕掛けたいコーナーのブレーキングポイントが近づいてきたら、ラインをイン側にズラします。

前方車両がブレーキングしたのを確認したら自分もブレーキングを開始します。

(この作業は一瞬です。相手と同時にブレーキングすることを意識すれば、脳の指令から動作までのズレが生じるため、ブレーキングが自然に遅れます。

前方車両のターンインまでに横に並ぶことができれば、コーナーでのオーバーテイクは可能です。

コーナーでのオーバーテイクの注意点

コーナーでのオーバーテイクの注意点は、ブレーキのタイミングを遅らせすぎてしまうことです。

タイミングを遅らせすぎると止まり切れず、レコードラインから大きく脱線し、クロスラインで抜き返されてしまいます。

ブレーキングでオーバーテイクするのではなく、ブレーキングで相手に並ぶという意識を持つようにしてください。

まとめ

いかがでしたか。

むやみにオーバーテイクを仕掛けるのではなく、計画的にオーバーテイクを試みることでスムーズにパスすることができます。

初心者の方やオーバーテイクを苦手とする方は、オーバーテイクに必要なステップを踏み、順序立ててトライすることがおすすめです。

以上、オーバーテイクのやり方とコツのご紹介でした。

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